rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

ホスピスと介護申請

ホスピス病棟のある病院の方は、すぐには入れそうもないので、私が実家にいるうちに!と介護申請に行って来た。

地域包括支援センターにまず電話して相談員さんに相談し、とりあえず早く役所に介護申請をするようにと教えてもらった。

通常は介護認定されるまで1カ月くらいかかるが、さかのぼって計算出来るので、すぐにサービスを受けることも可能、とのお話しだった。

役所の窓口で説明を受け、申請用紙に記入して10分ほどで終了。市内の介護サービス事業所の一覧表ももらい、「ここの地域だと、この事業所さんを利用されてる方が多いのですが、どこでも良いので電話で問い合わせて、すぐにでもサービス開始の手続きに入られた方がいいと思いますよ。」と教えてもらった。

さっそく父に相談して依頼先を決めて電話し、夕方折り返し電話をいただき、そして今日、ケアマネさんが訪問して下さった。

地域包括支援センターの相談員の方も、介護支援事業所の方も、親切で丁寧。対応も早かった。

ケアマネさんは40才くらいの男性。父は退院してからというもの日ごとに元気になり、食事も普通に取れてるし、よく眠れててシャキーンとしてるので、やや驚かれた様子。

「お父様、今の状態を拝見すると要介護にはならないですね。それより軽い要支援1、2もどうだろう?と思います。もしかして非該当になるかも。そうなると、例えばヘルパーさんなど頼むと全額自己負担になるんですよ。月額16,000円とか掛かってしまいます。見切り発車も出来るんですけど、それが逆に負担を増やしてしまうこともあるんですよ。」

要介護が5段階あり、それより軽い要支援が2段階。自立してる人は非該当になる。要支援だと、ヘルパーさんを頼んで週に1、2回来てもらって1時間くらい家事などを頼めるのだが。

「うちの市で独自にやっている福祉サービスで配食サービスというのもあります。これなら一人暮らしの高齢者ということで利用できます。ただ、すごく利用されてる方が多くて、回り切れてない現状なんです。」とのこと。問い合わせ後、大丈夫とのことで即申し込んだ。

毎日、夕食時に食事のバランスを考えたお弁当を配達してくれて500円程度。こんな田舎で需要はあるのかな?と思ったが、高齢者の一人暮らしが多いので人気があるのだそうだ。

私が帰ったあと、家事のお手伝いをしてくれたり、ちょこちょこ見にきてくれる人がいたらいいなぁ、と思ったが、お弁当の宅配だけでもとてもありがたい。

「介護認定の連絡が来て、もし要支援1、2だったら私に連絡ください。その時また相談しましょう。」とケアマネさん。夕食弁当の宅配は私が帰る日からスタートすることにしてもらった。

退院してからの父はとても元気。帰宅初日は「卵かけごはんとみそ汁が食べたい!」と言って丼で食べた。「病院ではシャワーだったから、お風呂にじっくりつかりたい。」と入浴。私が介助する?と聞いたら、「いい。自分で出来る。」と拒否。病院ではフラフラだったのに、足取りもしっかりしてるし。別人だ。

「退院したんだって?」とお客様は何人も訪ねて来るし、電話も来るし。なかなか忙しい。父には父の生活があるんだな、としみじみ思う。「やっぱり家が一番。」心底そう思っているようだ。ホスピスでさえも、実は行きたくないのだろうな、と思う。

☆   ☆   ☆

ホスピス病棟のある病院に面談に行って来た。場所がわからないだろうから、といとこのМちゃん夫妻が連れて行ってくれて、Мちゃんは面談にも同席してくれた。

ここの病院は以前からすごい人気で待機患者が多くて有名だった。それを改善するために病床を増やしたのだそうだ。それでもなかなか入れない。

「入院して3カ月くらい経って、病状が安定してる患者さんには、いったん退院していただいております。こういう病院ですので、より痛い苦しい人を優先しなければなりません。退院した方には同じグループの老人施設などに移っていただき、そこへ私が往診することも出来ます。そこからまたこちらに移ることも出来ます。」

「多くは死亡退院なので、ベッドが空くというのはそういう意味です。大抵は1カ月くらいですので。ただ、こればかりは予想がつきません。」

誠実そうな医師が親身になっていろいろ聞いてくれた。

「お父様の精神状態などはいかがですか?」と聞かれたので、抗がん剤の副作用がひどかったこともありアップダウンが激しいことを伝えると、「みんなそうですよ。それで当たり前ですよね。余命宣告なんてされたら。元気になったり落ち込んだりね。」と言って下さった。

主治医の紹介状が必要、とのことで持って行ったのだが、「現状は腫瘍が小さくなったこともあり、痛みも少なく安定している。食欲もあり元気。」というようなことが書かれていたようだ。この病院は市内にあり実家からは遠い。Мちゃんの家は病院の近くだけど。しかも私は遠方、ということで、医師は渋い顔をされていた。

父の段階ではまだ早いのかも、と私も思った。

退院して実家に戻りホッとしている父は、「万が一、ホスピスからすぐに入院しろと連絡が来ると困るなぁ。せめて1カ月くらいは自宅でゆっくり過ごしたい。」と言っていた。本音は家にずっと居たいのだと思う。

まだ苦しそうでもないし、元気だし。今、ホスピスから連絡が来たら、「父よりもっと痛くて苦しんでる方にこの順番をお譲りします。」と言ってしまうだろうな。