rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

男社会

パートの仕事を始めて6年目にして“初めての経験”の遅番も無事終了。

私が当たった日はとても暇で、夜はお客様も少なくまったりとしていたので、仕事量としては早番よりずっと少ない感じだった。これが不意に混み合って忙しくなる日もあるようで、そうなると1人でてんてこまいになるらしい。

帰宅したらすぐに食べられるように夕食を作り置きして出掛けたが、いつも夕食を食べてる時間になるとすごくお腹が空いて、帰宅した頃にはピークが過ぎてしまった感じ。早番やったり遅番やったりだと、調子を整えるのがなかなか大変だ。

店内に流れる“ホタルの光”を聞くのも初めてだし、閉店五分前に飛び込んでくるお客様を見るのも初めて。閉店業務をこなす社員さんたちを見るのも新鮮。面白かった。やってみると、やれないことはないな、と思った。遅番専従は嫌だけど。

☆   ☆   ☆

先週、送別・歓迎の意味の飲み会があった。

異動することになった前店長は暴言を吐き、暴れたらしい。かなり酔っ払っていたし、私達が帰った後の話なので、「殴りかかろうとした」のか「殴った」のか定かではないが、ちょっとした問題に発展した。

今回の異動は前店長にとってはかなり不本意なものであったらしく、任期途中で突然に決まったことである。「本当に申し訳ない。ごめんな、ごめんな。後は何とかみんなで頑張ってやって行ってほしい。」と、私達パートに何度もあやまっていた。

社員さんたちに対しては厳しく、カミナリを落とすこともたびたびだったので、それを良く思っていない人たちもいたようだが、私達パートには優しく接してくれて、気に掛けてちょいちょい声を掛けてくれる店長だった。

今回の異動を聞いて、遠くからわざわざ会いに来てくれた社員さんも多数いたし、電話もひっきりなしだった。人情家で面倒見が良いボスなのである。

飲み会の席では、新店長を真ん中に座らせ、前店長は向き合う席に座ったのだが、私達パートの方に体を向けて、「オレはアイツが嫌いだ。」と、指を差しながら新店長のことをいろいろ言っていた。「アイツのやり方は気に食わない。」「アイツは嫌われてる店長だ。」などと、(絶対、聞こえてるよ!)という言い方だった。承知の上のことなのか。

新店長は凍りついていた。聞こえていたと思う。隣りに座ってフォローする社員。「オレはお前も嫌いだ。」と前店長。そんな調子の飲み会だったので、私達が帰った後はさらに荒れたらしい。翌日出勤すると、飲み会の最後まで居合わせたSさんが、「あの後、すっごく大変だったのよ!」と教えてくれた。

「あれは前店長がやり過ぎだよね。ひどかったね。」などとみんなで話していたのだが、それを本部に詳細に伝えた社員がいたようで、翌日、本部社員が数名やってきて、仕事そっちのけで会談していた。まあ、みんなで必死に新店長をフォローしてるのだろう。

前店長は権力の座からは落とされた格好になった。くっきりはっきりと男社会の“派閥抗争”が表立って来た。この様子をハタで見ていた私達からすると、「男社会って、本当に面倒くさいわねえ〜。」という感じだ。

問題になり、当事者の前店長の所にも連絡が行ったらしく、翌日の夕方、詫びを入れる電話があったそうだ。

「でもさあ、飲み会の席の話でしょ?それをいつまでも問題にして大の大人が集まって、ああだこうだ言ってるのもどうかと思うわよね。」と、女性たちは冷めた視線で眺めている。翌々日も他店の店長が来たり、社長が来たり。

「店の中を大改革します。」なんて言いつつ、前店長のやり方を批判しているような所も垣間見える。こういう時、女性たちというのはやはり人柄重視になるし、意外と冷静に見ているようである。

あんなに荒れた飲み会には今まで出たことがなかった。