rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

私も片づけが苦手だった

晦日、ようやく長男のアパートの掃除・片付けが終了し、親子三人で居酒屋で労をねぎらっていた時に、唐突に夫が言い出した。

「そういえば、母ちゃんの独身時代の部屋も片付いてなかったな。入った瞬間から、あっ、この人片づけ苦手なんだなとわかったよ。」

うっ、何で思い出すのよ、と思ったが、たしかに苦手というか、長男ほどではないが“片づけられない女”だった。

高校時代は読みかけの本を机にドンドン積み上げ、「全部に目を通して切り抜いてから捨てよう。」と、そのまわりを大量の新聞が取り囲んでいた。今なら、本はバッサバッサと処分し、新聞は見ないでヒモで縛って廃品回収に出す。

専門学校卒業後、友達と一軒家を借りて一年半くらい生活したが、あきらかに彼女のほうがしっかりしていた。私は食事当番の日も寝坊したりで、ダメダメだった。

アパートで一人暮らしを始めてからも、「ゴミや埃では死なないし、散らかっても気にならない」というタイプなので、掃除もマメにせず、インテリアや収納にも興味がなかった。「素敵な部屋にしよう」なんて思ったこともなかった。あの頃の私は何だったのだろう。

夫は中学から実家を出て暮らしてきたので、狭い部屋を片づけて合理的に生活する能力に長けていた。整理整頓好きだし、捨て魔である。食事の後はさっさと食器を片づけて洗ってしまう。

結婚してからは半年に1回くらい、「さあ、捨てに行くぞ。不用品を出して全部車に積んで。」と率先して処分場に持って行ってくれた。捨て過ぎて後で困ったこともあったが、お陰で不用品がたまることはなかった。私もオークションを利用して売ってお小遣い稼ぎをしたりした。

しかし、もともとは片付けるセンスがなかった私が目覚めたのは、やはり今の仕事を始めてからである。

毎日毎日、大掃除してるようなものである。大量のガラクタ(失礼)がやってきても、それを要不要を見極めてさばくことが出来ないと仕事にならない。

一番大事なポイントは、「ガラクタを捨てる」これに尽きると思う。
次に大事なことは、ジャンルごと、用途に分けて、ひと目で分かるように収納すること。
「一目瞭然」これ大事である。そのためには、容量に合う分量まで減らさないと無理がある。

常連のお客様で、買い物依存症みたいな人は多くいる。頻繁にカートに山盛り買って行くのだが、よほどの豪邸でもなければ、家中があっという間にガラクタであふれてしまうレベルだ。買った分、捨てれば良いのだが。

頻繁にちょこちょこ買っていかれる方もいる。でもまあ、冷静に考えれば、どうでも良いようなものばかり。結局、ガラクタが増えることになりそうだ。

「叔母の家なんですけど、今片づけをしていて。」とか、「亡くなった親の家を片付けていて。」という方も多い。そこが汚部屋、汚宅、汚屋敷だったりすると、片づけをすることになった人の労力というのは大変なものだと思う。

仕事仲間は全員、「仕事を始めてから、自分の家をよく片付けるようになった。」と口を揃えて言う。整理整頓上手な仲間の片づけ方を見ていて学んでいる部分も大きいし、お客様の状況に将来の自分を照らしあわせて、「ああなったら大変だから、今からちゃんとしておこう。」と危機感を感じるからだと思う。

「私、断捨離中なの。」「老前整理してるのよ。」というお客様も多い。結構なことだと思う。体がよく動くうちに、周囲の人達に迷惑を掛けないように、身辺整理出来たら素晴らしい。ガラクタを大量に残したまま逝ってしまったら、本当にお気の毒なことだと思うから。