rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

「告白」(湊かなえ)を見た

担任する中学のクラスの生徒に愛娘を殺された女教師が復讐する映画。
映画が始まってすぐの、松たか子さんの独白シーンがすごい。さすがに、衝撃の話題作!としてマスコミに取り上げられ、アカデミー賞も受賞した作品だな、と見入っていたのだが、女教師の独白シーンが終わったあたりから、何だかやるせない気持ちになってしまった。

告白
とある中学校。終業式後のホームルームで、1年B組の担任・森口悠子(松たか子)は、37人の生徒を前に語り出す。私の娘が死にました。警察は事故死と判断しましたが、娘は事故で死んだのではありません。このクラスの生徒に殺されたのです……。一瞬、静寂に包まれる教室。事件に関わった関係者たちの告白によって真相が明らかになっていく中、森口は、罪を犯して反省しない犯人に対し想像を絶する方法で罰を与える……。

犯人は少年AとB。それはすぐにわかってしまう。クラス全体が逆に犯人たちを集団でいじめて追い込んでいく。少年AとBの生い立ちや家庭環境も徐々に明かされていくのだが、それがもう見るに耐えないほど悲惨なのだ。

愛娘を殺された復讐なのだから、仕方ないのか?次々出て来る登場人物たちがみんな暗くて、人間のグロい部分をこれでもか、これでもか、と見せつけられる。なんだか、ひどいものばかり見せられて救いがなくて、それでお腹いっぱいな気分。もういいよ〜、もう見たくないよ〜、と思いつつ見ていた。

社会問題はこれでもか!と言わんばかりに盛り込んでいるし、役者さんたちの演技は完璧。映像美にもこだわりが感じられる。きっと、すべてのシーンの細部にまで、徹底的にこだわって作られているのだろうな、と思った。

しかし、私はお金を払ってまで見たいとは思わない。見なくてもよかった。

わりとどんなものでも楽しめる方だが、この映画はとても好きにはなれなかった。

最後の最後のシーン。少年Aを追い詰めた所で主人公が発する一言が素晴らしい。松たか子さんの迫真の演技である。

でもねえ・・・。
不幸な悲惨な経験をしたとしても、自分だったら違う伝え方をするなぁ。
血しぶきがやたらと飛び交う映画は見なくてもいいなぁ。

作品のテーマは「母と子」なのかな?子育てって難しい。どこかで一歩間違えると大変なことになるんだ、ということを感じた作品だった。